鮟鱇(あんこう)漁では一般的に底引き網漁が行われていますが、
風間浦村では固定式刺し網が主流となっています。
港から2~3kmほどで水深70mの地点に到達するという漁場の近さが、活あんこうの水揚げを可能にしているのです。
他の地域にはまねすることのできない漁場環境の良さが最大の特長です。
固定式刺し網
固定式刺し網は帯状の網を使用した漁法で、現在の主流となっています。沖合い4.5km以内の魚の通り道に網を仕掛け、その網に鮟鱇がかかり水揚げされます。仕掛けの網に魚が刺さったようになることから、「刺し網」と呼ばれます。
風間浦村では網を仕掛けた翌日には水揚げするため、新鮮な鮟鱇を提供することができます。
固定式刺し網漁の様子
空縄釣り
延縄漁の一種で、空縄釣りの「空(から)」は餌を付けないという意味からきています。風間浦村で行われている伝統的な漁法で、100年以上も前から続いていると言われています。
針のついた100mもある縄を海底に沈め、潮の流れで移動した仕掛けに鮟鱇が引っかかったところを釣り上げます。鮟鱇は自ら餌に積極的に喰いつく習性がないことから、餌でおびき寄せるのではなく、引っかけて獲る漁法が用いられてきました。